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相続では遺言の有無が重要になります。遺言がある場合には、それに基づいて遺産が分配されますが、ない場合には法定相続人が民法の規定に従って遺産を相続します。ここでは煩雑な相続手続きを詳しく説明していきます。
遺産の分割方法には次の三通りの方法があります。
〇 遺言による分割
〇 遺族の話合いによる分割
〇 法定相続割合による分割
遺言がある場合には遺言が優先されますが、ない場合には残りの二つの方法による分割となります。
遺言書が存在する場合にも、勝手に開封してしまうと無効になってしまうこともあります。なぜなら、遺言書が自筆証書遺言の場合、偽造・変造されている可能性があるからです。そのため、亡くなったからといって遺言書を勝手に開封するのではなく、家庭裁判所に提出して「検認」を受ける必要があります。
遺言書の検認
「検認」とは家庭裁判所が遺言書の形式をチェックして、偽造・変造が行われないようしっかりと保存するために行われます。家庭裁判所にある「遺言検認の申立書」に必要事項を記入し、添付書類をつけて提出します。
<必要書類>
〇 遺言者の戸籍謄本
〇 相続人の戸籍謄本
〇 遺言書の写し
〇 自筆証明の書面(5通)
〇 収入印紙
通常手続き終了までには一ヶ月以上かかり、その間は遺言執行することはできません。また口述遺言の場合には、さらに「遺言確認の申立て」が必要となります。
遺言がない場合には、法定相続人が民法の規定に従い遺産を相続します。
故人の配偶者は常に相続人となりますが、あとの相続人には順位がつけられます。以下に民法で定められた相続順位を示します。
| 相続順位 | 相続人 |
|---|---|
| 第一順位 | 故人の子供(子供が死亡している場合は孫) |
| 第二順位 | 故人の直系尊属(実・義父母、祖父母) |
| 第三順位 | 故人の兄弟姉妹(死亡している場合はその子供) |
| 相続人 | 法定相続分 |
|---|---|
| 配偶者とその子供 | 各1/2 |
| 配偶者と直系尊属 | 配偶者が2/3、直系尊属が1/3 |
| 配偶者と兄弟姉妹 | 配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4 |
たとえ遺言があった場合にも、法定相続人のうち配偶者・子・直系尊属は一定の財産を相続できることが民法によって定められています。(兄弟姉妹や甥、姪は含まれません)この遺族が相続可能な最低限度の相続分を「遺留分」と呼びます。
そのため、財産を受け取る権利を持っているにも関わらず、権利を侵されたと思う法定相続人は、相続発生から10年以内に家庭裁判所へ遺留分の減殺請求を行います。
遺留分の割合としては、配偶者およびその子供・孫は1/2、直系尊属は1/3です。また、割り当てられた財産が遺留分よりも少ない場合にも、少ない分を請求することができます。